映画『エル ELLE』についての覚え書き
ダンケルクより前ですが、映画『エル ELLE』を観てきました。
えーーー。まず誤解されないように初めに言っておきます。
エルはとても興味深い映画でした。女性が抱える様々な問題提起とそれに対する答え、女性への尊敬、そして何より主演のイザベル・ユペールの演技はとても説得力があり、素晴らしかった。
ただ、ただね、わたしが勝手に違う方向の想像をしていただけなの…!
エルを観る前に見たサイトでは、
自宅で覆面の男に襲われたミシェル 元夫、恋人、部下、隣人ーーーすべてが疑わしい
犯人探しは、ところが、彼女の恐るべき本性をあぶり出していくことにーーー
とあったのだけれど、観たあとの率直な感想は、
「え?恐るべき?どこが!?」でした。
「襲われた」「犯人探し」「恐るべき本性」というキーワードから、わたしが勝手に『シークレット・ウィンドウ』みたいな自分が実は犯人でしたネタを想像してしまっていたのね。ごめんなさい。
それにね、過去に犯罪に巻き込まれた(これも実は彼女が犯人なんじゃ?なんて想像しないこともないんだけれど…むしろ彼女がやってたらそれこそ恐ろしいね)経験があるんだから、警察に頼りたくないのは理解できるし、ましてや性犯罪だし、あれだけ気の強い女性なら自衛・犯人探しくらいしそうなものだし…決して「恐るべき本性」とは思えなかったのよね。
むしろ同じ女としてかっこいいとすら思った。
最後のシーンはどこまでが計算なのか、偶然なのか(これはまずないわね)、彼女が狂っているのか、という謎はある。でも、その謎を考察するのはとても面白い。どちらかわからないからいいんだろうな。
そんなわけで、面白かったけれど、個人的には宣伝文句が合ってないんじゃないかしら、と思ったという話でした(強引にまとめた)