ひつじわにの脳みそ

子持ちwebライター・校正校閲者ひつじわにのまとまらない考えをまとめるつもりもなくただ垂れ流すだけのメモのようなものです。気分によって口調が変わります。

2019-01-01から1年間の記事一覧

君のシャンプー

「ねぇ、いい加減自分のシャンプー置いておきなよ」何度目かの台詞を呆れながら君は吐く。「そのうちね」君はわたしのこだわりの強さをよくよく知っている。君の洗面台にはわたしの基礎化粧品がずらり。ヘアオイルもボディクリームも、なんとバストクリーム…

死に迎え入れられるには未熟過ぎる

雲の向こうにうっすらと月の輪郭が見える夜、ミドルヒールの音が小刻みに響く。 どうしよう、謙吾、もう帰ってきちゃってるかな。夕飯の仕込みはもう終わってるけど、こんなに遅くなるなんて……。 焦る気持ちとともに玄関ドアを開ける。 「おかえり」 謙吾の…